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レストレスレッグス症候群・皮の感覚異常・神経性咽頭症の鍼灸治療

 
最近はレストレスレッグス症候群という病態の患者様が増えてきました。医学的には原因を完全には解明できておらず、ドーパミンの異常であるなどと言われ、パーキンソン病の薬を処方されることもあるようです。しかし、効果がほとんどみられないケースが少なくないようで、様々な治療を試したあげく、最後の頼みの綱として、口コミで当院へ訪れる患者様が増えています。
 
多くの患者様に共通しているのは、入浴などで温めると改善するとか、動いて筋肉が温まってくると症状が軽減するとか、就寝時など冷えた時にふくらはぎがつりやすい(こむらかえりがおこりやすい)というような症状です。このように、筋肉の温度変化や気温の変化、気圧の変化などによって症状が変わる場合は、筋肉の慢性的な異常収縮(コリ)による病態であることが多いようです。
 
実際に、下肢の硬い部分へ刺鍼すると、反射で一時的に症状が悪化するなど、刺鍼による症状の再現化が起こります。鍼は生体にとって侵害刺激であるため、刺鍼中は反射で筋肉が収縮して神経が刺激されて痛みが出たりするわけですが、普段から慢性的に筋肉が収縮しているようなレストレスレッグス症候群においては、刺鍼時に2重に筋収縮が重なるため、より悪化したかのような症状が再現されたり、筋肉が軸索反射によって、筋収縮・弛緩のパルスに激しい反応が起こり、筋肉が躍動を始めたりします。
 
通常は30分程度刺鍼しておくことで、筋肉内で変化が起こり、筋肉への血流が改善するため、徐々に症状が改善してゆきます。それまで硬くなって神経を潰していたような筋肉が柔らかくなってくると、患者様はそれまであったムズムズした感じや痛み、こむら返りなどが明らかに減ってくることを体感されます。病院では基本的に筋肉は診ないことが多く、筋肉のコリが物理的に神経を圧迫して異常感が出ているとは考えないようです。しかし、患者様が異常感を感じているならば、その感覚を脳へ伝達する神経がどこかで物理的に圧迫されているわけで、その物理的な圧迫を解除してあげれば、症状は消えるはずです。
 
ムズムズした感じは脚だけに限った話ではなく、体のどこでも起こり得ます。結局、感覚を脳へ伝える経路は神経ですが、神経の圧迫具合によって、感覚は微妙に変化します。神経が軽く圧迫される場合はくすぐったいとか、むず痒いとか、ムズムズした感じになると考えられます。神経が中程度に圧迫されれば痛みとなり、強度に圧迫されれば無痛となります。しかし、感覚と言うものはデリケートですから、圧迫の程度による感覚は人それぞれのようです。
 
皮膚の感覚異常にはいくつかのパターンがありますが、病院で検査して何の異常もないと言われた場合は、当院のような鍼灸治療であれば治せる可能性があります。例えば、肋間神経痛の後遺症や前駆症状として感じられる脇や二の腕などのピリピリした感じやかゆい感じ、ムズムズとした違和感などは、背中や棘下筋、小円筋、三角筋、上腕三頭筋などの筋肉の慢性的な硬化が原因となっていることが多いため、それらを針でゆるめてやれば完治するケースが珍しくありません。
 
また、ストレスや過去のトラウマなどによって食いしばり、歯ぎしりなどが常態化し、顎関節症になっている場合など、顔の皮膚に異常感があったり、まぶたが頻繁に痙攣したり、顔面神経麻痺(ベル麻痺)の前駆症状として、顔がひきつる感じが出ることがあります。この場合も針は有効なことがあります。
 
神経性咽頭症(梅核気、ヒステリー球、咽喉頭異常感症)も医学的には何の以上も見出すことはできないようですが、実際には頸部や背上中部の筋肉が凝っていることが原因になっていることが多く、実際にそれらの筋肉を刺鍼でゆるめてやれば完治することがあります。
 
皮膚感覚のパターンは人によって様々ですが、上記のようなタイプであれば、当院のような鍼灸治療で治すことができます。
 
過去に手術をした痕の皮膚の異常感や、骨や靭帯に変性による皮膚の異常感、脳の器質的・物理的な障害による皮膚の異常感、薬物服用による皮膚の異常感、強度のストレスなどによる皮膚の異常感は、残念ながら当院の施術でも全く効果を見いだせないことがあります。
 
基本的には3~5回程度の施術で改善する患者様が多いですが、全身の筋肉にコリが見られる場合は、数十回施術してやっと改善するようなケースもあります。年齢や生活環境、運動の有無、アルコールやカフェイン、タバコの有無なども大きく関係します。それゆえ、一概には言えませんが、硬くなった筋肉へ刺鍼し、得気と呼ばれるような響きのある、当院のような刺鍼法であれば、数回の治療で改善させることは可能だと思います。