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刺鍼技法図解

 

得気(得气):刺鍼時に患者が感じる「酸(だるさ)・麻(しびれ)・重(重さ)・胀(腫れぼったさ)・疼痛(響く痛み)」等の鍼治療独特の感覚の事。術者は「沉(沈む)・涩(渋る)・滞(滞る)・紧(締まる)」等の感覚を得る。得気は《灵枢・终始》、《灵枢・九针十二原》、《标幽赋》、《金针赋》等多くの鍼灸医籍に記載があり、現代中医も得気の有無を重視している。中国で最も権威のある人民衛生出版社の《中医大辞典》には、“历代针灸医家都十分重视针刺的得气,认为刺之要,气至而有效。(歴代の針灸医家はみな得気を非常に重視していた。また彼らは得気は刺鍼の要であり、患部に気を至らせることによって効果を得られると考えていた)”と記されている。高名な現代中医の一人である程莘农は得気について、“手如握虎,势若擒龙(その技術は虎を捕らえるように難しく、その勢いは龍を捕らえるかのようだ)”と表現している。
*「麻」は鍼尖が神経に触れた時のような激しい触電感を伴うようなしびれ感ではなく、刺鍼時の反射で筋肉が収縮して神経を圧迫した時のような、間接的なしびれ感の事。


二指持鍼法:母指と人指で鍼柄を持つ方法。
 

三指持鍼法:母指と人指と中指で鍼柄を持つ方法。
 

四指持鍼法:母指、人指、中指、薬指で鍼柄を持つ方法。
 

圧尾法:短い鍼で速刺する時に鍼柄を持つ方法。
 

迅速刺入法:母指と人指で綿花越しに鍼体下部を持ち、素早く刺入する方法。
 

両手持鍼法:長鍼を操作する時に適した方法。
 

進鍼手法:押手と刺手を用いた刺入方法。
 

速刺法:鍼尖を皮膚に近づけ、素早く刺入する方法。
 

押圧抜鍼法:押手で刺鍼部位周囲の皮膚を抑えながら、抜鍼する方法。
 

留鍼法:静留鍼法は慢性、虚弱性、寒症で長めに留鍼、動留鍼法は留鍼中に鍼柄を弾く方法。
 

間歇留鍼法:刺鍼後、各鍼を交互に留鍼・運鍼する方法。
 

進鍼法:得気があるまで徐々に刺入、気を病巣部へ至らせる方法。
 

捻転提挿法:鍼を捻転しながら上下させ、穴位を刺激する方法。奇数回は補、偶数回は瀉。
 

震動提挿法:鍼を震わせながら上下させ、穴位を刺激する方法。
 

運鍼法:浅→深の刺入を「挿」、深→浅の刺出を「提」と称する。
 

刮法:人指の爪で鍼柄を下から上にこすって刺激する方法。
 

緩刺法:鍼尖を皮膚に当てながら、ゆっくりと切皮する方法。
 

挟持進鍼法:押手で鍼体を挟み刺入する方法。長鍼で用いる。
 

伸張進鍼法:押手母指と人指または人指と中指で刺鍼部皮膚を伸ばしながら刺鍼する方法。
 

提捏進鍼法:刺鍼部位の皮膚をつまみ上げて刺鍼する方法。皮膚の薄い部位に用いる。
 

運鍼と得気:運鍼の目的は累積刺激によって効果を高めることである。例えば得気があった後、一定時間連続して提挿や捻転、または数分おきに留鍼と提挿、捻転を繰り返す。
 

透穴法:別名、透鍼法、透刺法。一鍼多穴の一種。鍼尖転向し、その穴位と近傍の穴位を同時に刺激する刺鍼法。例えば地倉→頬車、外関→内関への透刺等。窦汉卿によって考案された。
 

徐疾抜鍼法:緩慢または迅速な抜鍼法を合わせて徐疾抜鍼法と称す。
 

捻転抜鍼法:鍼を捻転させながら、ゆっくりと抜鍼する方法。
 

捏法:右手で鍼を操作し、刺鍼部位から病巣部まで、左手でその経絡に沿って軽くつまみながら、少しだるさを感じる程度にもみほぐしてゆく方法。
 

搓法:腧穴に刺鍼した後、紙縒りを作るように、鍼柄を人指DIP関節横紋から人指先端まで一定方向に回す方法。守気、運気(行気)、泄気作用あり。
 

弾法:留鍼中に鍼尾(柄)を弾く方法。運気、催気作用あり。
 

指撥法:人指または中指を鍼柄に当て、軽く弾いて鍼体を刺激する方法。
 

動法:留鍼中、鍼柄をつかんで前後に捻るように動かし、上下に提挿する方法。
 

揺法:指で鍼柄を捻り、鍼体を上下左右に揺動させて抜鍼する方法。瀉実清熱(のぼせを瀉し熱を下げる)作用あり。
 

打撃法:右手で鍼を操作し、刺鍼部位から病巣まで、左手で経絡に沿って少しだるさを感じる程度に軽く叩打する方法。
 

摆法:得気があった後、鍼体を少し引き上げ、右手母指と人指で鍼柄をつかみ、鍼体を軽微に左右へ揺り動かす方法。「摆」は「摇摆(揺り動かす)」の意。
 

摆散法:結節性腫瘍付近に刺鍼し、得気があった後、右手母指と人指で鍼柄をつかみ、45度の角度内で左右へ振り子時計のようにゆっくりと動かす方法。
 

振戦法:振幅は小さく、振動数は大きく、提挿と捻転を繰り返し、鍼体を微細に震わせる方法。催気作用あり。
 

搗法:穴位に刺鍼後、その穴位内で小刻みに小鳥が餌を啄むよう、提挿と捻転を繰返す方法。手首の振戦を主として用いる。
 

捻催法:得気が遠位へ巡らない時、右手母指と人指で鍼を軽く引き上げ、鍼尖を経気の巡る方向へ向けて、均等に力が入るように鍼柄を捻転しながら押し込み、鍼柄が母指DIP関節横紋に達した時、軽やかに再び元の位置に鍼柄を戻し、数回繰り返す方法。
 

圧法:得気があった後、鍼尾を圧し鍼体を皮下へ沈ませる方法。
 

盤法:母指と人指で鍼柄をつかみ、腹部皮膚面に対して鍼体を5~40度傾斜させ、弧を描くように3~5周回転させる方法。腹部痛を主治する。
 

倒法:得気があった後、鍼を浅層まで引き上げ、鍼体を倒した状態で鍼尖を病巣へ向けて捻転し、得気を病巣まで伝導させる方法。
 

打法:人指または中指で鍼尾を真上から叩き、叩打で鍼尖を皮下へと進むようにする方法。
 
 

飛法:右手の母指と人指で鍼柄をつかみ、紙縒りを作るように細かく数回捻った後、両指を放す方法。1回捻ったら1回指を放すという動作を数回繰返す。
 

削法:母指と人指と中指で鍼柄をしっかりとつかみ、鍼体をわずかに傾けて、鍼尖を経脈の流れの両側をつついて削ぎ取るようにする方法。
 

努法:得気があった後、鍼をわずかに引き上げ、鍼体を弓のように曲げて押圧または紙縒りを作るように捻る方法。
 

搬墊法:得気があった後、右手指を鍼体と刺鍼部の皮膚の間に入れ、その上から左手指で鍼柄を押さえつける方法。 
 


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